生まれ月でみる日干「丙」
日干が丙の人を読むとき、生まれた月をあわせて見ると、輪郭が一気にはっきりします。
丙は「陽の火」、天にあってすべてを分け隔てなく照らす太陽です。けれど同じ太陽でも、中天に燦然と輝く真夏の陽と、厚い雲を突き抜けようとする真冬の陽では、まったく違う姿になります。
「日干『丙』の性格」を読んで、当たっている部分とそうでもない部分があると感じた方――その理由は、たいてい生まれ月にあります。
なぜ月で変わるのか
四柱推命では、生まれた月を月支(げっし)といい、その人が置かれた「季節」を表します。
太陽にとって季節は、そのまま輝ける強さです。
- 自分の季節か(夏は最強、冬は弱まる)
- 照らす相手がいるか(木や土がなければ、光は空回りする)
- 水があるか(強すぎる光は、水があってこそ和らぐ)
丙は隠しごとのできない干です。強くても弱くても、そのまま外に出ます。だからこそ季節の影響が、そのまま性格の濃淡になって現れます。
春に生まれた丙――昇りゆく太陽
寅月(2月・立春〜)――夜明けに昇る太陽
春の入口。丙にとって長生の月であり、これから力を増していく太陽です。
伸びやかに光を降り注ぎ、楽しさを分かち合う才能があります。裏表がなく、明るさがそのまま人を惹きつけます。
調子に乗りやすい面もありますが、それも含めて隠せないのが丙の魅力です。
卯月(3月・啓蟄〜)――万物を育む春の光
春のまん中。木の気が旺盛で、柔らかな光が大地に降り注ぐ月です。
木は火を生じます。この月の丙は、照らす相手に恵まれ、育てる方向へ力が向かう太陽です。
暖かい世話焼きで、人の成長を後押しします。手をかけた相手が伸びていくことに、心から喜べる人です。ただ、面倒を見た相手が離れていくときに、思った以上に堪えます。
辰月(4月・清明〜)――大地を導く新緑の陽
春の終わり、潤った土用の月。
堂々と輝き、確かな光で大地を導く丙です。公明正大で、人をまとめる統率力があります。筋の通らないことを嫌います。
体面を気にしすぎるところが、この月の丙の課題になりやすいところです。
夏に生まれた丙――極まる太陽
巳月(5月・立夏〜)――四方へ光を広げる太陽
夏の入口。丙が本領を発揮しはじめる月です。
光を惜しみなく広く巡らせる丙です。派手で気前がよく、人を照らすサービス精神に富みます。恵みを育てる力もあります。
気前の良さが行き過ぎて、財布の紐が緩みがちな点は自覚しておきたいところです。
午月(6月・芒種〜)――中天の太陽
真夏。丙にとって、もっとも力の強い月です。
すべてを自らの光で照らし尽くす丙です。唯一無二の存在感があり、隠しごとができません。人を惹きつける表現力に恵まれ、多少の毒舌も憎めない愛嬌に変わります。
ただし、強すぎる光は焼きます。水(壬)があるかどうかで、まぶしさが心地よさに変わるか、暑苦しさに変わるかが分かれます。
未月(7月・小暑〜)――大地を焦がす太陽
夏の終わり、乾いた土用の月。
場に火をつける丙です。明るいムードメーカーで、周囲を巻き込んで燃え上がらせます。負けん気が顔に出るタイプ。
火が土を生じる月でもあるので、勢いだけでなく、後に残るものをつくる力も持っています。ただ、乾いた土は光を溜め込みます。熱を出しきれず、内側に籠もることがある人です。
秋に生まれた丙――傾きゆく太陽
申月(8月・立秋〜)――風雨を貫く光
秋の始まり。丙の力が下り坂に入る月です。
傾きながらも鋭い光を放つ丙です。即断即決の勝負強さがあり、熱血の行動派として動きます。
力が落ちる季節に力を出そうとするので、無理をします。ブレーキが甘く、走り出してから考えるところがある人です。
酉月(9月・白露〜)――澄んだ秋空の太陽
秋のまん中。空気が澄み、光がよく通る月です。
金は丙にとって財です。広く光を巡らせ、恵みを集める丙で、陽気さと堅実さを両立させた「明るいしっかり者」が多くいます。
ただし、見えるところに使いたくなります。見栄で出費しがちな点には注意が要ります。
戌月(10月・寒露〜)――色づく大地を照らす太陽
秋の終わり、乾いた土用の月。戌は火の蔵でもあります。
温かな光で恵みを守り続ける丙です。傾きながらも、まだ確かな熱を持っています。
守る対象がはっきりしている人です。一度これと決めた相手や場所には、季節が変わっても光を注ぎ続けます。
冬に生まれた丙――雲を貫く太陽
亥月(11月・立冬〜)――静まる大地への光
冬の入口。水の気が立ち上がり、丙にとっては力の弱まる月です。
やわらかく降り注ぎ、深い恵みを露わにする丙です。強く照らすというより、静かに存在を示します。
弱い季節だからこそ、人の見ていないところに目が届きます。表舞台の華やかさより、隅にあるものを照らす役目が似合う人です。
子月(12月・大雪〜)――凍てつく大地を貫く太陽
真冬。もっとも夜が長く、丙にとって最も厳しい月です。
それでも凛と輝き、揺るぎなく大地を照らす丙です。弱い立場に置かれてなお、公明正大さを失いません。むしろ、暗いからこそ光の値打ちが際立ちます。
この月の丙は、周囲に木(甲・乙)があるかが大きく効きます。照らす相手がいてこそ、冬の太陽にも役割が生まれます。
丑月(1月・小寒〜)――厚い雲を突き抜ける太陽
冬の終わり、凍りついた土用の月。
雲を突き抜け、確かな光で大地を照らす丙です。逆境のなかでも道理を通す強さがあります。
凍える大地を温める役目を担うので、周囲から求められる量が多くなります。応え続けて自分の熱を使い切らないよう、加減を覚えたい人です。
同じ月でも、同じにはならない
ここまで12ヶ月を見てきましたが、「同じ月に生まれた丙は全員同じ」ではありません。
月支のほかにも、
- 命式全体に水がどれだけあるか(強すぎる光を和らげられるか)
- 照らす相手(木・土)がいるか(光が活きるか、空回りするか)
- 金がどれだけあるか(照らして輝かせる対象があるか)
こうした条件が重なって、ようやくその人の太陽の姿が決まります。
さらに、月支の奥にはもう一段深い読み方があり、そこまで見ると同じ「冬の丙」でも、まったく違う人物像が浮かび上がります。
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まとめ
| 季節 | 月 | 丙の姿 |
|---|---|---|
| 春 | 寅・卯・辰 | 昇りゆく太陽。育てる力が出る |
| 夏 | 巳・午・未 | 極まる太陽。水があるかが鍵 |
| 秋 | 申・酉・戌 | 傾く太陽。恵みを集める |
| 冬 | 亥・子・丑 | 雲を貫く太陽。照らす相手が要る |
丙という日干は同じでも、生まれ月が変われば、輝き方も、必要なものも変わります。
自分がどの季節の太陽なのかを知ると、「なぜ自分はこの環境で苦しいのか」「なぜあの場所では楽だったのか」の理由が見えてくることがあります。
四柱推命は、このように日干と月支を土台にしながら、そこへ大運の巡り、干支どうしの特殊な変化、五行のバランスといった様々な要素を重ねて読んでいきます。そうして、いま巡っている運があなたの望む方向と沿っているのかを見極めていきます。