十二支【子】――冬至に芽吹く、はじまりの水
基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 読み | ね(し) |
| 五行・陰陽 | 水(陽の支) |
| 季節 | 冬(仲冬) |
| 月 | 12月(大雪から小寒の前日まで) |
| 時刻 | 23時〜1時 |
| 方角 | 北 |
| 蔵干 | 壬・癸(本気は癸) |
| 分類 | 四正(旺支) |
子が象徴するもの
子は、十二支のいちばん最初に置かれた支です。
一年でもっとも夜が長い冬至を含む月であり、一日でいえば真夜中。あたりは暗く、地上には何も見えません。けれど暦の上では、この暗さの底で陽の気が生まれ、そこから昼が少しずつ長くなっていきます。
まだ誰の目にも見えない。でも、確かに始まっている。子が象徴するのは、そういう目に見えないはじまりです。
キーワード
始まり・種子・水・夜・秘めたもの・繁殖・知恵・流動
子を持つ人
命式に子を持つ人は、静かな水のような性質を帯びます。
表に出して騒ぐより、内側で考えを巡らせるほうが自然です。頭の回転が速く、物事の流れを読む勘に優れます。水は形を持たないぶん、どんな器にも合わせられる――環境への順応力の高さも、子の水らしさです。
秘密を守る力、地道に蓄える力も子の持ち味です。真夜中に一人で物事を進めるような、人知れず積み上げていく強さがあります。
一方で、水は流れが止まると淀みます。動きのない場所に長くいると、考えが内向きに巡りすぎることがあります。
陽の支なのに、中身は陰の水
子は並びの上では陽の支ですが、蔵干の本気は癸――陰の水です。
外から見える顔と、内に蔵しているものが違う。この「体は陽、用は陰」というねじれが、子という支の奥行きになっています。活発に見えて内省的、社交的に見えて一人の時間を必要とする。そういう二面性として現れることがあります。
蔵干――子に隠れているもの
| 蔵干 | 五行 | 配当 |
|---|---|---|
| 壬 | 陽の水 | 初気(節入りから約10日) |
| 癸 | 陰の水 | 本気(以降) |
子は土用を挟まない支なので、蔵干は水だけで構成されます。混じりけのない、純粋な水の支です。
子と結びつく支
三合|申子辰――水局
申・子・辰の三つが揃うと三合水局となり、強い水の力が生まれます。申が水を生じ、子が旺じ、辰が納める。子はその中心(旺支)にあたり、水局の核を担います。
方合|亥子丑――冬・水
亥・子・丑は北方の三支。揃うと冬の水がひとかたまりになります。三合が「志を同じくする仲間」なら、方合は「同じ季節に生まれた身内」のような結びつきです。
支合|子丑
子は丑と支合します。隣り合う支どうしの合であり、血縁のような近しい結びつきとされます。
子とぶつかる支
冲|子午
子の対極(一八〇度)にあるのが午です。水と火、北と南、真夜中と真昼――もっとも遠い二つがぶつかります。動揺・変化・移動を意味します。
刑|子卯
子と卯は刑の関係で、無礼の刑と呼ばれます。礼を欠く、配慮が足りないといった形で現れるとされます。
害|子未
破|子酉
まとめ
子は、暗闇の底で始まる水の支です。
見えないところで芽吹き、静かに蓄え、時が来るのを待つ。派手さはなくとも、すべての始まりはここにあります。命式に子を持つなら、その静けさと流動性が、あなたの土台にあります。